久々のウルトラディション。相変わらず非常に切れが良く味わいは比較的ドライ。そう少しだけ甘みが出てくれると嬉しいが、それには後1〜2ヶ月かかりそうだ。スタンダードシャンパンの中では圧倒的な存在。
ピノ・ノワールから作られる珍しい白。2013年ヴィンテージは非常にがっしりとした風格があり香り高くその香りが実に魅力的で期待をさせるようなワインだった。2014年もその期待を抱かせる魅力を持っているがまだ堅く最低でも二〜三ヶ月はおいておきたい。多分このワインは二〜三年かけてどんどん良くなっていくはずで熟成した姿も見てみたいと思わせる。
このワインはラシーヌの合田さんが絶賛するワインだがどうも日本到着時はかなり閉じきっていて正体の分からない感じだったらしい。テイスティング時は還元臭が出ており開くような様子は全くなかった。どうも最低でも半年はおいておかないとその片鱗すらも見えない感じ。次回に期待。
このサンセールは二〇一二年サンセールの大会で優勝したらしく、現地でも絶賛を浴びているらしい。所謂古典的スタイルのいかにもサンセールらしい風味で、樽から来る香ばしさの中に現代的な非常に綺麗な質感も併せ持っている。一種独特の明確な個性も保ち合わせ、そこが最先端のサンセールとは違うところ。
ダニエル・エ・マルティーヌ・バローは醸造設備を一新した時期以前よりも酸が明確に強くなり熟成が遅くなったが、最近では以前に比べ設備にも慣れたようで更に切れが良く優しい雰囲気も加わり落ちついてきた。このワインはすでにかなり良い感じに開いていて、非常にお得なこの地域のワインとしての存在感を十二分に感じさせてくれる。まさにこの地域では明らかに優れたワインだ。
2012年はねっとりとしたボディーで実に見事な味わいだったが、2013年はこの年のキャラクターである強い酸があり、それがまた切れをますような感じで夏場に最高のスタイルだ。サンセールとしてはこのキュヴェはミネラリーな厚みがありかといってしつこいわけではない実に素晴らしボディーを持っている。
メンダールの2014年は酸化防止剤無添加で非常に質が高いために今すでにかなり美味しい。その上にこの年のワインは今までよりもギアーが一つ上がった感じで、自然派の中でも非常に高いレベルのワインの仲間入りをした。以前のようないかにも自然派を感じる要素がなくなりワインとしてのレベルが素晴らしい領域に入っている。カタルニアの自然派の中では図抜けた存在でスペインと比べるよりもフランスの自然派と比較したくなる。年々進化する彼のワインから目を離せない。
ミ・スエーニョは初めて日本に輸入された事よりも遙かに洗練された姿になっている。そして彼のキュヴェの中でも最も素晴らしいワインの一つがこのシラーだ。香りの深さに圧倒され味わいの濃い中にある上品さに惚れてしまう。2008年なので熟成感も素晴らしくこれは飲むべき!
ジンファンデルでアメリカでもトップクラスの造り手がこのピーター・フラヌス。いくつかあるジンファンデルの中でも明らかにトップの出来映えなのがこのキュヴェ。多分フレンチオークを使っているのではないだろうか。ちょっとボルドーチックなニュアンスもあり、芳醇で柔らかさのある濃厚なボディー、完璧な味覚のバランスが実に素晴らしい。分かりやすく感動を呼ぶ姿に驚く。
まだ若干の若さを感じさせるが、マランジェという地域を考えると驚くほどポテンシャルが高く果実の凝縮感はかなり期待を持てる内容。ブルゴーニュ・ルージュが素晴らしく美味しかっただけに今年の秋以降あたりに期待したい。
毎年安定して美味しさを感じるのだが2013年もすでにかなり美味しい。以前に比べ質感の良さのレベルが上がってきていてより質感的な深みが出てきた。美味しいというレベルでは他にも完成度の高いリーズナブル系のワインは多いが、独特の高い質感を楽しみたいのならばこのワインと言った感じ。香りの質感の良さはレベルが違い、味わいの上品さは感動もの。恐ろしく納得度が高い。寝かせるよりも今飲むのが最高!
ローヌで最もリーズナブル系で最初に美味しいと感じるようになったのはこのワイン。その後リショーを追いかけたのかどうかは分からないがローヌのリーズナブル系のワインの質感がどんどん上がってきたい。数年前酸化防止剤無添加でこのキュヴェを作ったときあまりにも自然派の嫌な部分を感じさせたのだが、それも数年経って完全に解消。進化して素晴らしいワインになった。
まだ若々しいが驚くほど芳醇で柔らかいボディーに包まれたワインでできが素晴らしく良い!これほどまでに良いミルボーは今まで飲んだことがないが、輸入した手なので後一〜二ヶ月だけ待ちたい、落ちついたら最高の姿になるだろう。
ドメーヌ・ド・ラ・モンタニェットが協同組合から独立しましたが、相変わらずこの価格で作るローヌとしては信じられないほど素晴らしい質感に驚かされます。質感の良さ、滑らかなのに厚みのある姿、香りも高く文句の付けようがありません。2014年はさすがにまだ若さに溢れますが1〜2ヶ月で若い時期の良い飲み頃に入るはずです。
ネゴシアン物のリュリーとの飲み比べが実に面白い。このドメーヌ物はいかにもポテンシャルの高さを感じさせる造りでとてもリュリーとは思えない姿がブルゴーニュ好きを引きつけるはずです。あと2〜3ヶ月で若い時期の完全な飲み頃に入ると思われます。ネゴシアン物のリュリーは実に柔らかくふくよかで現代的な質感に2012年のポテンシャルを感じさせてくれます。同じ人が作ってもこの違い。これこそヴァンサン・デュルイユ・ジャンティアルが育てている葡萄の違いを良い意味で感じさせてくれます。
2003年のバック・ヴィンテージも素晴らしかったのですが、2011年も実に旨い。味わいの魅力度が高くシャトーヌフ・デュ・パフには欠かせない魅力度の高さが印象的。その地域で作られるだけにこのワインの魅力も大きい。
2013年あまりに収穫量が少なくなってしまったガヌヴァはネゴシアンを立ち上げます。このワインは新しくボジョレーの畑を買い付け、そこから収獲されたガメイを使ってアンファリネとブレンドしています。抜栓直後は酸化防止剤を使っていないこともあり還元臭がします。この還元臭はグラスにワインを注ぎ15分くらいすると取れます。ガメイの香りがし、味わいはアンファリネの影響もあるのでしょう、多少ふくよかさを感じます。質感が良く自然派の比較的良い例として存在感を感じさせてくれます。カヌヴァらしい自然な姿です。
シモン・ビーズのワインがここまで良いと言うことはラフィネの輸入したバック・ヴィンテージを知ってからだ。熟成してこその素晴らしさ、あのほこり臭いと思っていたワインが熟成の力を借りてここまで旨くなるとは。まさに理想的な姿。状態の違いがワインをここまで光らせてくれる。